OniGO通信玉ねぎの栄養・効果について徹底解説!玉ねぎの栄養を効率よく摂取できるおすすめの食べ方もご紹介!
玉ねぎの栄養・効果について徹底解説!玉ねぎの栄養を効率よく摂取できるおすすめの食べ方もご紹介!

玉ねぎの栄養・効果について徹底解説!玉ねぎの栄養を効率よく摂取できるおすすめの食べ方もご紹介!

野菜・果物 2024年7月29日

料理の基礎から仕上げまで、使い勝手が良く、様々な場面で活躍してくれる玉ねぎ。

そんな玉ねぎですが、栄養素が高く、健康に良い食材としても知られています。

この記事では玉ねぎに含まれる栄養素やどのような効能効果があるのかを詳しく解説していきます。

目次

1.玉ねぎの栄養と効果

 ①ビタミンC

 ②ビタミンB6

 ③葉酸

 ④カリウム

 ⑤食物繊維

 ⑥パントテン酸


2.玉ねぎ特有の成分にはこんな効果が!

 ①ケルセチン

 ②硫化アリル

 

3.玉ねぎの効能効果

 ①血圧を下げる

 ②動脈硬化を予防

 ③免疫機能向上・疲労回復

 ④老廃物の排出を促す

 

4.玉ねぎの栄養を効率的に摂取できるおすすめの食べ方

 ①生の玉ねぎ

 ②加熱した玉ねぎ

 

5.玉ねぎと新玉ねぎの栄養のちがい

 

6.芽が出てきてしまった玉ねぎは食べられる?

 

7.玉ねぎが健康にいいはウソ?

 ①玉ねぎの食べすぎには注意

 ②一日の摂取目安はどれくらい?

 

8.玉ねぎを使ったおすすめレシピ

【鬼速レシピ】ほっと温まる!玉ねぎ丸ごと使用で甘〜いオニオンスープ

【家族がよろこぶ簡単ご飯】お店の味を再現!オニオンリング!

 

9.まとめ


玉ねぎの栄養と効果



玉ねぎに含まれる代表的な栄養素は下記の通りです。

玉ねぎ1玉(200g)あたり
エネルギー 66kcal
塩分 0g
タンパク質 2.0g
脂質 0.2g
炭水化物 16.8g
カリウム 300mg
カルシウム 34mg
マグネシウム 18mg
0.6mg
ビタミンB2 0.02mg
ビタミンB6 0.28mg
葉酸 30μg
ビタミンC 14mg
食物繊維 3.0g


参照/食品成分データベース

玉ねぎに多く含まれる栄養素の働きを下記にまとめました。

ビタミンC


玉ねぎ1個あたり(200g)のビタミンC含有率:14㎎
ビタミンCはコラーゲンの生成を促進するはたらきや免疫力の強化、ストレス軽減などの効果があります

ビタミンCは体内で合成できない栄養素なので、食事から摂取する必要があります。

参照/主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典

ビタミンB6


玉ねぎ1個あたり(200g)のビタミンB6含有率:0.28㎎
ビタミンB6はタンパク質や脂肪の代謝を促進するはたらきがあります。
また、ビタミンB6は女性の強い味方になるビタミンともいわれています。

ビタミンB6はホルモンバランスを整えるのに重要な役割を担っており、月経前症候群(PMS)の症状を軽減する効果があるといわれています。

また、低用量ピルを日常的に飲んでいる人はビタミンB6が不足しやすくなるといわれています。

ビタミンB6が不足するとけいれんやむくみ、口角炎、貧血など起こる可能性があるので、積極的に摂取するよう心がけましょう。


参照/主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典
   大塚製薬|栄養素カレッジ|ビタミンB6


葉酸


玉ねぎ1個あたり(200g)の葉酸含有率:30μg
葉酸は造血作用や細胞の新生・増殖、幼児や胎児の発育に欠かせないビタミンであり、新しい赤血球を作る働きがあります。

特に、幼児や妊娠中・授乳中の方は葉酸が不足すると発育に影響を及ぼすこともあるので意識的に摂取しましょう。


参照/主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典

カリウム


玉ねぎ1個あたり(200g)の葉酸含有率:300mg
カリウムはミネラルの一種であり、余分なナトリウム(※)を排出し、血圧を下げる効果があります。

ナトリウムを過剰摂取し、カリウムが不足している状態が続くと、本来ナトリウムが存在しない心臓や筋肉の細胞内にナトリウムが増え、心筋の動きが鈍り、不整脈や心不全を起こしやすくなります。

ナトリウムを多く含むものを食べる時はカリウムを豊富に含む玉ねぎを一緒に摂取することをおすすめします。

※ナトリウム…人体に必要なミネラルの一種で、主に食塩(塩化ナトリウム)の形で摂取されている

参照/厚生労働省|e-ヘルスネット ナトリウム
   主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典

食物繊維


玉ねぎ1個あたり(200g)の食物繊維含有率:水溶性食物繊維0.8g 不溶性食物繊維2.0g
 
食物繊維にはさまざまな種類がありますが、水溶性のものと不溶性のものに大別されます。

不溶性食物繊維は腸内環境を整え、善玉菌を増やす働きがあり、水溶性食物繊維は食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。

また、一つ注意したい点は、食物繊維の過剰摂取はミネラルの吸収を阻害してしまうこと。
しかし、通常の食事で過剰摂取になる心配はほぼありません。

通常の食事に加えて、サプリメントなどで食物繊維を大量に摂取しすぎると、前述した通り、ミネラルの吸収を阻害されることがあるので、摂りすぎには注意してくださいね。
 
また、玉ねぎには水溶性食物繊維・不溶性食物繊維どちらもバランスよく含まれているので、日常的に摂取することで健康維持に役立ちます。


参照/厚生労働省|e-ヘルスネット 食物繊維

主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典


パントテン酸


玉ねぎ1個あたり(200g)のパントテン酸含有率:0.34mg
パントテン酸は、副腎の働きを支え、副腎皮質ホルモンの産出を促進します。副腎皮質ホルモンが分泌されるとストレスに対処するように働きかけるので、ストレスが原因で

・日常的な疲労感
・日中に眠気がある
・風邪をひきやすい

が起こる方はパントテン酸を含む玉ねぎを多めに摂取すると良いでしょう。


参照/主婦の友社|発行者:神田高志|完全図解版食べ物栄養辞典

玉ねぎ特有の成分にはこんな効果が!

 

玉ねぎは独特の味や香りがありますよね。この味や香りの正体は、ケルセチンや硫化アリルなどの成分によるものです。

玉ねぎにはケルセチンや硫化アリルが豊富に含まれており、健康にも良いとされています。

では、この二つの成分には具体的にどのような効果があるのか、詳しく解説していきます。

 


ケルセチン


ケルセチンはフラボノイドの一種であり、玉ねぎに多く含まれる成分です。
 ケルセチンの持つ強い抗酸化作用は、LDL-コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化のリスクを低減します。

LDL-コレステロールとは、人間の体内にある脂質のひとつで 一般には悪玉コレステロールとも呼ばれています。LDL-コレステロールは肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割があるのですが、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させるリスクがあります。
 
玉ねぎなどの抗酸化作用の強い栄養素を多く含む食品をとる方は血中のLDL-コレステロールが低いという調査結果があります。

さらに、ケルセチンには抗酸化作用以外にも、心血管疾患予防や毛細血管の強化、抗炎症作用などの効果があります。

意識的にケルセチンを摂取して健康維持に役立てましょう。


参照/独立行政法人農畜産業振興機構|野菜の機能性研究~たまねぎのケルセチンによる認知機能改善の可能性~

厚生労働省|e-ヘルスネット LDLコレステロール


硫化アリル


玉ねぎを切ると目にしみたり、涙が出たりするのは硫化アリルによるものです。

硫化アリルは、独特のにおいで交感神経を刺激し、体温を上昇させる働きがあります。そのため、風邪予防や脂肪の燃焼促進にも役立ちますよ。

また、硫化アリルには抗酸化作用や殺菌作用があることもわかっています。


参照/独立行政法人農畜産業振興機構|たまねぎ 玉葱 産地 野菜 栄養 機能性 調理

ココロもカラダも元気になる!元気の種|野菜と果物のお話~タマネギ~



玉ねぎの効能効果





ここまでは、玉ねぎにはどのような成分が含まれているかについて解説してきました。ここからは、玉ねぎを食べるとどのような効果を期待できるのかについて解説していきます。よろしければ参考にしてくださいね。


 血圧を下げる


玉ねぎには血圧を下げる効果があるカリウムが含まれています。そのため、高血圧を予防したい方におすすめです。

また、血液をサラサラにする効果のあるケルセチン、硫化アリルも含まれています。この二つの成分には抗酸化作用があり、LDL-コレステロールの酸化予防に効果的です。

ケルセチンは玉ねぎの外皮部分に多く含まれているので、皮を剥きすぎないようにすることがポイントです。
 

参照/監修者:足立香代子|発行者:若松和紀|発行所:株式会社西東社|栄養学の基本がまるごとわかる本

動脈硬化を予防


動脈硬化予防に関してもケルセチン、硫化アリルが効果的です。動脈硬化だけでなく血栓の予防にもなると言われています。

ケルセチンは加熱に強い成分であるのに対し、硫化アリルは加熱に弱く変質してしまいます。


そのため、効果を最大限発揮させるためには加熱せず生のまま食べるのがおすすめです。


 

免疫機能向上・疲労回復


硫化アリルに含まれるアリシンという成分は、強い抗酸化作用と抗ウイルス作用があり、ウイルスや細菌から身体を守ります。

また、アリシンはビタミンB1と結合するとアリチアミンという成分に変化します。

アリチアミンはビタミンB1の吸収を良くし、免疫を高める効果が期待できます。

ビタミンB1は鮭やきのこ類などに多く含まれており、玉ねぎと一緒に摂取することで免疫を高める効果が期待できます。
 
 
 

老廃物の排出を促す


食生活をどんなに気を付けていても農産物や海産物から摂取してしまうアルミニウムや水銀、ヒ素などの有害ミネラルがあります。
そのような有害物質を排出するのに役に立つのが、イオウ化合物を含む玉ねぎです。

その他にも、長ねぎ、にら、にんにくにもイオウ化合物が含まれています。これらの食材は体内の有害物質を包み込んで吸収させないようにする効果があるといわれています。



参照/総合南東北病院|デトックスで体キレイ!|効果|食材|毒素|方法
 
 

玉ねぎの栄養を効率的に摂取できるおすすめの食べ方

 
玉ねぎの栄養を効率よく摂取するためには、調理方法や食べ方を工夫する必要があります。
ここからは、玉ねぎの栄養を効率よく摂取する食べ方について紹介します。
 
 

生の玉ねぎ





玉ねぎの硫化アリルに含まれるプロピルメチルスルフィドという成分は、コレステロールの代謝促進や血栓予防に効果があり、動脈硬化予防が期待できます。

そんな硫化アリルですが、加熱すると別の成分に変質してしまうという弱点があります。

そのため、玉ねぎで硫化アリルを最大限摂取したいときは、加熱せず以下のような方法で調理しましょう。

①玉ねぎをお好みの大きさに切る
②30分ほど放置する

こうすることで硫化アリルが変質したり、溶けだしてしまわないため、効率よく摂取することができますよ。

前述の方法でまだ辛味があると感じる時は、スライスした玉ねぎをお皿に入れ、ラップをして冷蔵庫で2時間程度冷やすと食べやすくなります。水にさらすと栄養成分が流れてしまうので水にはつけないようにしてくださいね。

毎年春ごろに出回る新玉ねぎは、通常の玉ねぎに比べると辛みが少ないため、サラダやタルタルソースにすると美味しく食べることができますよ。


参照/公益社団法人日本農業法人協会|アグリビジネス経営塾 野菜の健康機能(2)ネギ、玉ねぎの辛味成分~硫化アリル~


 

加熱した玉ねぎ




前述したように、玉ねぎを加熱すると、一部の栄養素が損失しやすくなるというデメリットがあります。

そのため、加熱はしないほうが良いと考えてしまいますが、実は加熱することで生じるメリットもあります。

それは、加熱することで、甘味が引き出されて食べやすくなる
こと、消化吸収しやすくなることの2つです。


また、玉ねぎに含まれるケルセチンには強い抗酸化作用があり、加熱の仕方によって抗酸化力が変わります。特に、焼き・炒めの調理方法は抗酸化力が上がることが分かっています。

玉ねぎを加熱調理するときのポイントとして、油も一緒に摂取すると吸収率があがるといわれているので、焼き玉ねぎや野菜炒めにするのがおすすめです。


参照/公益社団法人日本農業法人協会|アグリビジネス経営塾 野菜の健康機能(2)ネギ、玉ねぎの辛味成分~硫化アリル~


玉ねぎと新玉ねぎの栄養のちがい





結論から言うと、新たまねぎと普通のたまねぎは、栄養成分に大きな違いはありません。
新玉ねぎと玉ねぎは同じ品種のもので、収穫方法の違いによって変わります。

新玉ねぎとは、毎年3~4月頃に収穫した「黄玉ねぎ」や「白玉ねぎ」のことです。新玉ねぎは、収穫後、表皮を乾燥させずにすぐに出荷しているので、柔らかく、辛みが少なく感じられます。

一方、通常の玉ねぎは収穫した後、保存性を高めるため表皮を乾燥させています。
硫化アリルは、玉ねぎの表皮を乾燥させることにより成分量が増すので、新玉ねぎは辛みが少なく、玉ねぎは辛みが強く感じられるというわけです。


そして、一つ注意したい点として、新玉ねぎには、辛味の元になる硫化アリルは含まれているのに対し、ケルセチンはほとんど含まれていないといわれています。
そのため、ケルセチンの効果を最大限発揮させたい場合は表皮が乾燥している通常の玉ねぎを食事に摂り入れると良いでしょう。


参照/公益社団法人日本農業法人協会|アグリビジネス経営塾 野菜の健康機能(2)ネギ、玉ねぎの辛味成分~硫化アリル~


芽が出てきてしまった玉ねぎは食べられる?


玉ねぎを長い間そのままにしておくと芽が生えてきますが、芽が生えた玉ねぎを食べても問題ありません。そのままにしておくと、芽に栄養分をどんどん取られてしまうので、なるべく早めに消費してください。


玉ねぎが健康にいいはウソ?

 

玉ねぎは健康に良いと言われていますが、その一方で、玉ねぎが健康に良いはウソという意見も時々目にします。では、果たしてどちらが正しいのでしょうか。

玉ねぎの食べすぎには注意



玉ねぎは健康維持に役立つ食材です。

しかし、玉ねぎに含まれる硫化アリルの一種であるアリシンは強い辛み成分が含まれていて、加熱していない玉ねぎを食べすぎるとアリシンによって胃粘膜を傷つけてしまうことがあります。

胃粘膜が傷つくと腹痛や下痢などの胃腸障害を引き起こしやすくなるので、生玉ねぎの食べすぎには注意しましょう。


一日の摂取目安はどれくらい?


玉ねぎの一日の摂取上限はありませんが、上述の通り、生の玉ねぎを食べすぎると胃腸障害を引き起こすことがあるので、1日50~70g(玉ねぎ中を1/4玉分程度)を目安に摂取するようにしましょう。




参照/農林水産省|特集 野菜をもっと食べよう!(1)

玉ねぎを使ったおすすめレシピ


【鬼速レシピ】ほっと温まる!玉ねぎ丸ごと使用で甘〜いオニオンスープ




【家族がよろこぶ簡単ご飯】お店の味を再現!オニオンリング!


 

まとめ


玉ねぎは健康に良い栄養が豊富に含まれており、免疫力の向上やエネルギー代謝、消化促進に役立ちます。また、色々な料理にマッチする万能食材なので、毎日の食事に取り入れやすいのも嬉しいポイント。皆さんも積極的にたまねぎを使ってみてくださいね!

< 記事一覧に戻る