ぶなしめじはリジンやビタミンDなどの栄養が豊富で、炊き込みご飯やお味噌汁などさまざまな料理にも取り入れることができる使い勝手のいい食材です。しかし、扱いやすい分、なんとなく下ごしらえしている方も多いのではないでしょうか。この記事ではぶなしめじの基本的な下ごしらえの仕方や切り方、ぶなしめじの石づき部分まで無駄なく使う方法についてご紹介します。
①ぶなしめじは洗わずに使いましょう
②石づきの取り方
2. ぶなしめじの切り方
①小房に分けるとき包丁は使わず手で割きましょう
②石づきを無駄なく使う切り方
3. しめじは冷凍保存できる?
①冷凍保存OK!しかし、味が落ちることも
②冷凍するときは子房に分けた状態で
4. まとめ
なめこ以外のきのこ類は水気に弱い性質があります。水洗いをすると変色したり、旨みや風味や食感がおちたりするので、洗わずにそのまま切り、調理するようにしましょう。市販で売られているきのこ類は「菌床栽培」という種類が多く流通しています。「菌床栽培」とはおがくずに米ぬかなどを混ぜ、殺菌した種菌を接種して栽培する方法です。これらの工程は衛生管理が徹底されているクリーンルームで栽培されるので、洗わなくても安心して使うことができます。もし、ぶなしめじの汚れが気になった場合は、キッチンペーパーでふき取る程度にしておきましょう。
石づきとは、軸の先端部分のことをいいます。石づきは固く風味も良くないので取ってから調理しますが、どこまで切って良いのかよく分からず、上の方まで切りすぎてしまう事が多い部分です。食べられる部分も捨ててしまうのはもったいないですよね。以下からは、ぶなしめじを無駄にしない石づきの切り方についてご紹介します。
まずはぶなしめじを手で半分に割ります。ぶなしめじの根元部分を見てみると、写真のように中心に向かっておがくずが集まっている断面になります。この中心部分に集まっているおがくずは食べることができないので、包丁でV字に切り落とします。V字にする事で切る面積が減るので、ぶなしめじを無駄なく使うことができます。
商品によっては石づきの形がV字ではなく、平行になっているものもあります。外から見ただけでは判断が出来ないので、ぶなしめじを半分に割って断面の確認をしてから石づきを切るようにしましょう。
丸で囲ってある部分におがくずがついているので、この部分を取り除けばすべて食べることができます。石づきにはおがくずだけでなく、土などがついていることもあり、これらが残ったまま調理してしまうと、風味や食感が落ちやすくなるので丁寧に取り除きましょう。
このように石づきが綺麗に取れました。V字に切ることによって、ぶなしめじがバラバラになりにくく、子房を好きな大きさに分けられるというメリットがあります。料理によっては、子房がまとまっていた方が食感と風味をより楽しむことができるので、用途によって子房の分け方を変えてみてはいかがでしょうか。
ぶなしめじを小房に分けるときは繊維に沿って手で割く切り方がおすすめです。繊維に沿って割くと、味が染み込みやすくなります。
石づきを無駄なく使う切り方
少し地道な作業ではありますが、ぶなしめじを1本ずつ抜いていく方法もぶなしめじを無駄なく使うことができます。とても簡単で包丁を使わないので、お子様と一緒に作業することも可能です。
写真のように、少し下に下げてから引き抜くと、簡単に引き抜くことができます。
根元部分が少し固いと感じる時は、細かく刻んで炊き込みご飯にするのもおすすめです。ぶなしめじの旨みが炊き込みご飯に溶け込み、しっかりとした歯ごたえも感じられるので美味しく無駄なく食べることができます。
少し時間はかかりますが、出来る限り石づきも無駄にしたくない方やお子様と料理作りを楽しみたい方はこちらの方法も是非お試しくださいね。
ぶなしめじは冷凍保存することができます。しかし、研究では、【ぶなしめじは冷凍することで若干うまみは強くなるが、その旨みは好ましいものではなく、苦みを伴うようである。また、歯ごたえも冷凍することで、やわらかくなり食感が悪くなる】と発表されています。ぶなしめじには苦み成分であるテルペンという栄養成分が含まれています。冷凍したぶなじめじを解凍するとテルペンによる苦みをより感じやすくなり、旨みや栄養も水分と一緒に流出してしまうので、冷凍保存する場合は、冷凍のまま料理に使うようにしましょう。
引用/日本食生活学会誌 第26巻 第1号 11-19(2015)キノコは冷凍に適しているか 甲山恵美・青柳康夫(女子栄養大学)
冷凍保存したぶなしめじを料理に使いたいという方に向けて、冷凍保存方法についてご紹介します。冷凍すると味が若干落ちる可能性はありますが、忙しい日は時短にもなるのでストックしておくととても便利です。ぶなしめじは水気に弱いので、水洗いはせず、汚れていたらキッチンペーパー等でふき取ります。その後、石づきを取り、子房に分け、冷凍用のジップ付きのポリ袋にいれて保存します。解凍すると旨みも一緒に流れてしまうので、調理するときは凍ったままのものを使うようにしてくださいね。
ぶなしめじは水洗いすると変色や食感が落ちることがあるので洗わずに使いましょう。この記事では石づきをV字にカットして取る方法と子房を1本ずつ抜く方法の2つをご紹介しました。用途によって切り方の使い分けをすることで料理の幅が広がり、さらに食卓が豊かになるのではないでしょうか。みなさまの今後の食生活の参考になれば幸いです。