最近ニュースなどで「男性の育休」についてよく耳にすることはありませんか?
男性が育休を取得するとボーナスを支給することを発表した企業など、各企業は取得率の向上のため様々な施策を打ち出しています。
こういった取り組みにより、育休を取得する男性は増えているのでしょうか。
日本の育休制度と、実際に育休を取得した男性の声を聞いてみました。
2021年にユニセフが発表した報告書(※1)によると、日本は育児休業制度で1位!
調査対象国となった全41カ国中、最も父親に認められている育休期間が長いことがわかりました。
一方でその取得率の低さも指摘されており、2021年に厚生労働省が発表した調査(※2)では、女性の育休取得率は85.1%なのに対し、男性は13.97%とかなり低いことが伺えます。
さらに、育休を取得した女性の95.3%が6ヶ月以上休業しているのに対し、男性は「2週間未満」が51.5%と半数以上と、期間の短さが目立ちます。
昨年4月に改正された育児介護休業法では、男性の育休取得率の向上を目的とし、企業に対して従業員への制度の周知や環境の整備をすることを義務付けました。
さらに今年4月には、従業員が1000人を超える企業は男性の育休取得率を公表することも義務付けられています。
とはいえ、これらは会社側への義務であって、男性が必ず育休を取らないといけないわけではありません。
一方、男性でも気兼ねなく取得できそうなのが「産後パパ育休制度」。
こちらは昨年10月新たに設けられた制度で、従来の育休制度とは別に申請が可能。
子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間まで休業することが可能で、2回に分けて取得することもできるという柔軟な制度です。
育休を取得することで、男性自身の視野が広がることもあります。
実際に育休を経験した男性たちに、取った感想を聞いてみました。
「2ヶ月一緒にいて、ミルク作りや夜泣き対応など大変でしたが、妻にも感謝され、取ってよかったと思っています。改めて育児の大変さを目の当たりにし、働き方を見つめ直す期間にもなり、より家庭のサポートができるような会社に転職しました」
(35歳/IT/第一子/2ヶ月取得)
「転職したばかりで気まずさはありましたが、『産後パパ育休制度』の存在を知り、休暇中に仕事をしてもいいということで取得を決めました。妻のサポートや長女のケアもできてよかったです。育休が終わっても頑張ります」
(32歳/商社/第二子/計2週間取得)
育休を取り育児の大変さを身を持って体験した男性たちは、より子育てに意欲的になっているよう。
出産や子育ては、人生の大きなイベント。
企業の支援は今後どのように進化していくのでしょうか?
より男性の育休取得がしやすい環境になっていくことが期待されますね!
※1 子育て支援策 新報告書 |unicef
https://www.unicef.or.jp/news/2021/0125.html
※2 育児・介護休業法の改正について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000851662.pdf